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石破首相、昨年度を上回る補正予算の考えを示す。基礎収支黒字化に暗雲

石破首相は、2024年10月15日の街頭演説で、新たな経済対策の裏付けとなる2024年度補正予算を巡り、昨年度の13兆円を上回る規模にするとの考えを示した。


赤字国債の発行は避けられず、基礎的財政収支(PB)の2025年度黒字化の実現も遠のく恐れがあります。


記事
2024年10月16日付日経新聞記事「首相、補正予算「13兆円超え」 基礎収支25年度黒字に暗雲」によれば、以下、抜粋


国費13兆円、事業総額37兆円が昨年の補正予算だった。それを上回る大きな補正予算を国民に問い、国会の審議をたまわり成立させたい」。首相は15日、福島県いわき市での街頭演説で語った。


23年度補正予算では全体の7割にあたる8.8兆円を国債で賄った。自民党が衆院選後も政権与党を維持し、首相の発言通りに補正を組めば、財政の悪化は避けられない。


「我々は何も聞いていない」。財務省の幹部は驚きを隠さない。


かつて毎年度の補正予算は数兆円規模が通例だったが、新型コロナウイルス禍を境に数十兆円規模の編成が常態化した。地方や社会保障基金を含む債務残高の国内総生産(GDP)比を250%超に押し上げる一因となった。


政府は24年の経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)に「歳出構造を平時に戻す」と明記した。
財務省は今回の補正予算はコロナ禍前の規模に戻すことが念頭にあった。首相の発言通りになれば、危機モードから脱することは難しくなる。


例年、補正予算の財源に使われてきた前年度の決算剰余金は、防衛費増額の財源に使うことが決まっているため補正の財源には使えないという。足りない分は新規国債の発行で穴埋めせざるを得ない。」


25年度のPB黒字化の実現もおぼつかなくなる。


大和総研の末吉孝行氏の試算によると、25年度の当初予算案が従来と同じ傾向で編成された場合、24年度補正予算の規模が4.4兆円を超すと25年度のPB黒字化が難しくなるという。」


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