米利下げに減速観測
米国金融先物市場では、2024年12月17~18日に予定される次回のFOMCの利下げを予想する比率が9割弱に上がった。
一方、来年の利下げについては、堅調な雇用を受け、「2~3回」が有力になっている。
記事
2024年12月8日付日経記事「米利下げに減速観測 雇用堅調、来年「2~3回」有力に」によれば、
「米国の雇用が堅調さを保ち、米連邦準備理事会(FRB)が利下げをよりゆっくりと進めるという見方が増えてきた。市場は12月の3会合連続の利下げ実施をすでに織り込む。
2025年について、FRBは9月時点で4回の利下げを見込んでいたが、2~3回にとどまるのではないかとの観測が出ている。
米労働省が6日発表した11月の雇用統計は、非農業部門就業者数が前月から22.7万人増えた。ハリケーンの上陸や大規模ストライキによって10月に一時休業した人が戻ってきた影響が大きい。
短期的な増減をならすため9~11月の3カ月平均でみると月17.3万人増だ。勢いは年央から横ばい圏で、底堅さを保つ。
11月の失業率は4.2%と前月(4.1%)から上がったが、市場では横ばいないし0.1ポイント上昇の見方が多く、想定内と受け止められた。
金利先物市場は17~18日に予定される次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げを7割ほど織り込んでいたが、驚きのない結果を受けて次回の利下げを予想する比率が9割弱に上がった。
市場の関心は、次回のFOMCで参加者が示す25年の政策金利見通しに移る。
前回の9月見通しでは利下げ回数の中央値が年4回で、2会合に1回のペースで利下げする勘定だった。これが「2~3回に減る可能性がある」(米金融大手幹部)との声が上がる。金利先物市場でも同様の見立てが増え、年4回以上との予想は3割に満たない。
FRB内でも足元で利下げペースの減速に言及する高官が増えている。
統計発表後に講演したクリーブランド連銀のハマック総裁は「利下げペースを遅くするのが妥当な時点にあるか、あるいはその近くまで来ている」と述べた。」
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