米利下げ、新興国・金・REITに資金流入。日本株には逆風
米国の2024年9月利下げが確定的となったことで、ドルは下落、マネーの米国一極集中は、局面転換の時を迎えています。
一方、日銀は追加利上げの可能性を示唆しており、日米間の金利差縮小による円高圧力は、日本株にとって逆風となりそうです。
週明け、8月26日の東京市場は、1ドル143円40銭台と3週ぶりの円高となり、日経平均株価も前週末比254円安となりました。
2024年8月27日付日経新聞記事「市場、米利下げ先取り 新興国・金・REITに資金流入 円高、日本株に逆風」によれば、以下、抜粋
「米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が、2024年8月23日の「ジャクソンホール会議」の講演で、「政策を調整すべき時が来た」と発言した。
市場はすぐ反応した。
米長期金利の指標である10年債利回りは23日に一時3.8%を割った。米長期金利の低下はドル安につながっている。円やユーロなど主要通貨に対するドルの総合的な強さを示すドル指数は26日に一時100台と23年7月下旬以来の低水準をつけた。
ドル高が修正されれば新興国は利下げなど選択肢が広がるため、投資マネーが回帰して通貨高となる。米指数大手MSCIが算出するアジア新興国通貨指数はドル安の裏側で上昇。26日に1年半ぶりの水準に上昇した。
新興国が安定すると、海外投資家のリスク選好姿勢が強まりやすい。仏資産運用大手アムンディのグループ最高投資責任者(CIO)、ヴァンサン・モルティエ氏はインドなど新興国市場の株式や債券への選好姿勢を明らかにした。
金利低下の恩恵を受ける資産にも資金は向かう。
金は国際指標のニューヨーク先物(中心限月)が20日、一時1トロイオンス2570.4ドルと3営業日連続で最高値をつけた。
金利低下の利払いコスト軽減効果が大きいREITへの資金流入も目立つ。
米利下げは投資マネーの蛇口をゆるませる。
米インベスコ・アセット・マネジメントが1974年以降の金融政策サイクルと世界の主要資産の運用成績の関係をまとめたところ、米利下げ開始後の12カ月間では債券やコモディティー(商品)よりも株式のリターンが大きかった。
QUICK・ファクトセットによれば、S&P500構成銘柄の24年12月期予想EPS(1株当たり利益)増益率見通しは11%。インベスコの木下智夫グローバル・マーケット・ストラテジストは「企業業績は増益が予想され、米株相場は上昇基調が続く」と指摘する。
FRBが利下げに動くのに対し、日銀は追加利上げを模索する。
日米金利差の縮小による円高圧力は当面消えない。日米株の資金の戻りに格差がつく可能性がある。」
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