日経平均6万円、海外マネー定着 2026年4月27日
4月27日、日経平均株価が続伸し、終値でも初めて6万円に乗せた。
日本株の上昇の起点の一つとされるのが、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏の2023年4月の来日に伴う世界的な日本株への注目度の向上だ。
バフェット氏の来日後、海外勢は日本株を17兆円買い越し、同期間を通じて事業法人は24兆円買い越した。海外投資家と企業の自社株買い、この両方が日本株のけん引役となった。
記事
2026年4月28日付日経記事「日経平均6万円、日本株に海外マネー定着 バフェット氏に追随、17兆円買い越し 企業統治改革で資本効率評価」によれば、
「27日の東京株式市場で日経平均株価が続伸し、終値でも初めて6万円に乗せた。日本の企業変革に目を付けた海外マネーの流入が株価を押し上げた。海外勢の買い余地はなお大きく、株高の持続力につながりそうだ。
「出張がフルスケジュールになり、海外勢の注目の高さを感じた」
4月中旬、欧州に出張し投資家を訪問したBofA証券の山上晋一郎日本株式営業部長はこう話した。「米国株の比重が高すぎると感じている投資家は多く、米国株を落として日本株のウエートを高めたいという声が多かった」と指摘する。
日本株の上昇の起点の一つとされるのが、米著名投資家ウォーレン・バフェット氏の2023年4月の来日に伴う世界的な日本株への注目度の向上だ。19年に伊藤忠商事や三菱商事など5大商社への投資を始め、23年の来日で各社の最高経営責任者(CEO)と面談して保有比率を引き上げた。
同時期に東京証券取引所から上場企業に対して「資本コストや株価を意識した経営」が要請されたことも重なり、日本株の上昇は加速した。23年3月末に2万8041円だった日経平均は3年で2倍以上になった。
「魅力的な市場」
この期間の株高を促したのはなにか。東京証券取引所の投資部門別売買動向を分析すると、2つの原動力があるのが分かる。バフェット氏の来日後で海外勢は日本株を17兆円買い越した。同期間を通じて事業法人は24兆円買い越した。海外投資家と企業の自社株買い、この両方が日本株のけん引役となった。
海外勢が日本株投資に本腰を入れたのは過去にもある。12年の衆院解散に端を発する「アベノミクス相場」だ。当時は日銀の異次元緩和や年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用方針改革も重なり、日本株にマネーが大規模に流入した。ピークの15年6月までに20兆円超、海外勢は日本株を買い越した。
だが期待先行に過ぎず、海外勢以外の買い手が乏しかった。海外勢も時を経て売りに転じた。
直近の3年間は情勢が異なる。
企業はコーポレートガバナンス(企業統治)改革の一環で資本効率の改善をはかり、自社株買いを進めた。海外投資家がそれを評価し、日本株に資金を投入した。両者が結びついた結果の買いであり、売りには転じにくいとの見方もある。
オランダの運用会社ロベコのアントン・エーザー最高投資責任者(CIO)は「日本株はバリュエーション(投資尺度)やコーポレートガバナンスの状況など、ここ数年の株高につながったあらゆる要因が依然として十分に健在で、魅力的な市場だ」と指摘する。
インフレ浸透
日本では「失われた30年」に続いたデフレ環境を脱し、インフレが定着しつつある。株価の根幹となる企業業績はインフレにより継続的に上向きやすく、株価は押し上げられやすい。
モノの価値が下がり現金の価値が上がるデフレ期は、手元資金を積み上げるのが資金の有効な使い道だった面もある。足元でインフレに転じたことで「経営陣は受動的に現金を積み上げるのではなく、成長のための再投資や余剰資本の還元を行っている」(米GMOの日本株運用責任者であるドリュー・エドワーズ氏)と評価する声が多い。
米フィデリティ・インベスメンツ運用者のサム・シャモビッツ氏は「日本には財務基盤が堅固な企業が多く、巨大な国内市場を有する企業や、ハイテクや製造業の分野では世界をリードする企業も存在する」と話す。
世界的に成長期待を強める人工知能(AI)を支える黒子役としても日本企業への期待感は強い。AIに欠かせない半導体の部材や製造装置で日本は高いシェアを誇る。
米運用大手キャピタル・リサーチ・アンド・マネージメントは1日に提出した変更報告書で半導体製造装置を手掛けるKOKUSAI ELECTRICの保有比率を11.33%まで買い進めたと判明した。2025年11月時点の10.28%から引き上げた。
アクティビスト(物言う株主)系の投資マネーも流入している。英投資ファンドのパリサー・キャピタルが27日、空気圧機器大手SMCに6000億円の自社株買いなどを提案したと発表した。アクティビストの増加で企業経営が短期志向になるとの懸念はあるものの、経営者にアクティビストの流入を防ぐためにも効率的な経営を意識させた面もある。
海外勢の持ち高はまだ軽い。米バンク・オブ・アメリカの4月のファンドマネジャー調査によると、グローバル投資家が日本株のポジションについて「オーバーウエート(強気)にしている」の比率から「アンダーウエート(弱気)」を差し引いた指数はマイナス11と、過去の平均を下回る。
BofA証券の山上氏は「低PBR(株価純資産倍率)の銘柄がまだあり、海外投資家のマネーはまだ日本株に入る余地がある」と指摘する。
もっとも上昇は急ピッチだったこともあり、中東情勢次第ではスピード調整のための売りが出る可能性は残る。」
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