DIE WITH ZEROの資産運用日記

利上げor利下げ、円安or円高、株安or株高、株式投資or債券投資、国内or海外、それが問題だ

日銀、2026年は円安と格闘の1年に

DIE WITH ZERO

日銀の植田和男総裁は、26年も利上げを続ける姿勢を示しているが、市場の大勢は利上げが後手に回る「ビハインド・ザ・カーブ」に陥ったとみており、円安加速の下地となった。


黒田前総裁が進めた異次元緩和は市場と経済を超低金利に長く浸し、国債を買い占めた。

植田総裁は、金融正常化を目指すが、一気に「金利ある世界」を突き進むと大混乱を引き起こす。また、日銀の国債保有を少し減らしただけで債券市場が揺らぎ、長期金利が上がりやすいのが現状だ。


利上げで円安が収まるかは不確かだが、急げば確実に景気を下押しする。円安進行で日銀のジレンマは深まる。


記事

2026年1月18日付日経記事「日銀、円安と格闘の1年に 脱リフレ 協調カギに

Views 先読み」によれば、


「高市早苗首相の衆院解散決断で2026年は円安に拍車がかかって始まった。昨年末に政策金利を30年ぶりの水準に引き上げた日銀にとって円安との戦いはさらに厳しくなる。


焦点はグローバル市場に根強い「日銀は円安とインフレを放置している」というレッテルを返上できるか。高市政権と「脱デフレ」ならぬ「脱リフレ」を打ち出せるかが重要になる。


日銀の植田和男総裁は14日、26年も利上げを続ける姿勢を示した。「経済の息の長い成長につながる」と説く。だが市場の大勢は利上げが後手に回る「ビハインド・ザ・カーブ」に陥ったとみており、円安加速の下地となった。


植田氏の就任からインフレ率はずっと目標の2%を超え、「多くのグローバル投資家は日銀を物価高を放置する中央銀行だとみなす」(投資ファンド幹部)。


政策金利から物価上昇率を差し引いた実質金利はいまだに大幅なマイナス圏だ。なぜ日銀は利上げに慎重なのか。見逃されがちなのは前総裁が10年続けた異次元緩和の負の遺産だ。


異次元緩和は市場と経済を超低金利に長く浸し、国債を買い占めた。解除後、一気に「金利ある世界」を突き進むと大混乱を引き起こす。日銀の国債保有を少し減らしただけで債券市場が揺らぎ、長期金利が上がりやすいのが現状だ。


インフレ型経済への急転換と緩慢な利上げ。デフレ期は望んでも生まれなかった円安と物価高の「リフレ効果」が、今になってどんどん強まっている。利上げで円安が収まるかは不確かだが、急げば確実に景気を下押しする。円安進行で日銀のジレンマは深まる。


さらに意図せざる「植田リフレ」は積極財政を掲げる「高市リフレ」のイメージと共振する。


株高に気を良くする高市政権も、長期金利の上昇や円安には手をやく。官邸の動静を知る金融関係者は「首相は自身の経済政策を、リフレの代名詞であるアベノミクスと同一視されたくないようだ」とみる。


リフレのイメージに苦しんでいるなら、払拭を急ぐべきだ。政府と日銀が共同声明を改め、市場に「脱リフレ」を打ち出すことが円安鎮圧への第一歩になる。


円相場を読むうえで、もう一つの波乱要素が「トランプ・リフレ」だ。


トランプ大統領は5月に任期切れとなるパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の後任を月内にも指名し、大胆な利下げを強要する意向だ。政治圧力による無理な利下げは物価高や債券安の懸念を強める。


FRBは司法省のパウエル氏への刑事捜査を機に政権との対決姿勢に転じた。新議長が政権と中銀の板挟みとなり政策が混乱すれば、ドル安を伴い市場が大揺れになるリスクもある。


日米に巣くう「場違いなリフレ」の行方は26年の金融政策と市場を大きく左右する。

(編集委員 大塚節雄)


(関連ブログ)

日銀植田総裁、2026年も利上げ継続 - DIE WITH ZEROの資産運用日記


日銀利上げに不都合な真実 - DIE WITH ZEROの資産運用日記


「為替従属」の日銀 - DIE WITH ZEROの資産運用日記


出口戦略なき日銀 - DIE WITH ZEROの資産運用日記