公明・立民の新党結成、自民党に打撃

立憲民主党と公明党が2026年1月15日、衆院選に向けて「新党」をつくると決めた。
自民党は連立を解消した公明党票を失えば小選挙区の現職のうち2割が苦戦する可能性がある。
記事
2026年1月16日付日経記事「自民党に打撃、衆院小選挙区の2割で苦戦か 公明・立民の新党結成」によれば、
「立憲民主党と公明党が15日、衆院選に向けて「新党」をつくると決めた。創価学会を支持母体とする公明党の票は1選挙区あたり2万票ほどとされる。
自民党は連立を解消した公明党票を失えば小選挙区の現職のうち2割が苦戦する可能性がある。
公明党の斉藤鉄夫代表は15日、新党が公認候補を出さない選挙区は「人物本位」で支援先を決めると記者団に説明した。自民党候補への支援の可能性を引き続き排除しないものの、新党結成に踏み切ったことでハードルは上がった。
日本経済新聞は2024年の衆院選の結果をもとに公明党の集票力を調べた。
共同通信の出口調査による小選挙区ごとの政党支持率をもとに試算した。有効投票数に公明党の支持率をかけ、公明党票を推計した。

24年衆院選は全国289小選挙区のうち、自民党が132で勝った。自民党候補から公明党票が離れた場合、およそ2割にあたる25で自民党候補が2位候補の票数を下回る。
このうち20の選挙区は立民の候補が自民党を追い抜く。公明党票が立民候補に流れれば自民党候補を逆転するケースがさらに増える。比例代表の獲得議席数が変わらないとすると自民党166議席、立民168議席と拮抗する。
衆院は1選挙区あたり2万票前後の「公明票」があるとみられる。立民幹部は「公明票が自民党に行かないだけでも大きい。立民に入れてくれれば4万票の差がつく」と話す。
24年衆院選の比例代表票は立民が1156万票、公明党が596万票だった。合わせると1750万票超となり、1458万票の自民党を抜いて比例第1党の規模になる。
立民と公明党は比例の統一名簿をつくる方針で一致した。立民が獲得議席をさらに上積みする可能性が出てくる。統一名簿は議席につながらない「死票」を減らす効果が期待できるからだ。

自民党から新党結成に懸念の声が広がった。小野寺五典前政調会長は15日、党本部で「いままで公明党と協力しながら選挙戦をしてきた。激戦区、接戦区においては少なからず影響はある」と記者団に語った。
公明党はとくに都市部で集票力が強いとされる。東京都選出の自民党の衆院議員は公明党の協力を十分に得られないまま衆院解散に踏み切る高市早苗首相に疑問を呈した。「自分はまな板の上のコイだ。与えられた状況で活動するしかない」と話した。
自民党は1999年に公明党と連立を組んだ。自民党は原則として小選挙区で公明党の支援を受けた。その代わりに比例では有権者に公明党へ票を投じるよう訴え、互いにメリットがあった。
いま連立を組む日本維新の会は大きな組織票を持たない。原則として選挙区の調整をしないため、大阪などを中心に小選挙区で与党どうしの争いが想定されている。議席を大きく伸ばすには無党派層の取り込みが欠かせない。
さらに参政党や国民民主党との競合にもさらされる。参政党は100を超える選挙区で候補者を立てる予定だ。都市部に偏らず、自民党の地盤とされてきた地方でも積極的な擁立が目立つ。
自民党と参政党が支持基盤の重なる保守票を奪い合えば、結果的に立民などの候補が優位になる可能性がある。国民民主もすべての都道府県で選挙区に候補を擁立する方針を打ち出している。
自民党内で新党が期待どおりの結果につながらないとの見方も出ている。無党派層にどれほど浸透できるのか未知数だからだ。自民党幹部は新党に関し「ジリ貧同士が組んだ」と断じた。
立民と公明党は最近の国政選挙で振るわず、国民民主や参政党が議席を伸ばした。日本経済新聞社の世論調査で、立民の政党支持率は25年7月以降は10%を下回る。国民民主や参政党より低いことも珍しくない。
日経調査で、高市早苗内閣の支持率は25年12月に75%を記録した。「中道改革」をスローガンに高市政権への対抗を打ち出したとしても有権者に支持が広がらないシナリオも排除できない。
新党の名称が十分に有権者へ広がらなかったり、選挙での得票のみを目的にしているとみなされたりするリスクが考えられる。
公明党の支持者は25年7月の参院選で自民党と協力関係にあった。わずか半年後の衆院選で一転して自民党と対立してきた立民の支援に回るハードルは高いとの見方がある。」
(関連ブログ)
自公連立「いったん白紙」公明党・斉藤代表。2025年10月10日 - DIE WITH ZEROの資産運用日記
高市新総裁、公明党三つの懸念 - DIE WITH ZEROの資産運用日記