家計の金融資産2286兆円。現預金比率50%割れ。2025年9月末

家計の金融資産残高は2286兆円と2四半期連続で過去最高になった。前年同期と比べて4.9%増えた。
うち現預金は1122兆円で0.5%増にとどまり、金融資産に占める現預金の比率が18年ぶりに50%を割り込んだ。
インフレ不安で株式や投資信託といった運用資産へのシフトが進んでいる。
記事
2025年12月18日付日経記事「家計の現預金比率、18年ぶり50%割れ インフレ不安で投資にシフト」によれば、
「日本の家計の金融資産に占める現預金の比率が18年ぶりに50%を割り込んだ。
日銀が17日公表した資金循環統計によると、現預金の比率は9月末に49.1%と6月末(50.3%)から低下した。
株式や投資信託といった運用資産へのシフトが進んでいる。
家計の金融資産残高は2286兆円と2四半期連続で過去最高になった。前年同期と比べて4.9%増えた。うち現預金は1122兆円で0.5%増にとどまった。
家計資産に占める現預金の比率が50%を割り込むのは、2007年9月末以来となる。
背景にあるのは物価高だ。足元で3%前後のインフレ率が続くなか、現預金のまま放置しておくと実質的な価値が目減りするため、株式などのリスク資産にお金を回して資産を増やそうとする機運が高まっている。

家計の資金が向かう先の一つが、株式や投資信託だ。
金融資産の内訳では、株式などは19.3%増の317兆円、投資信託は21.1%増の153兆円といずれも残高が過去最高を更新した。
新しい少額投資非課税制度(NISA)の普及が追い風になっている。
日本証券業協会が証券会社10社に行った調査によると、NISA口座数は10月末時点で1772万口座と1年前から1割増えた。
個人向け国債や社債にも資金が流入している。
家計が保有する債務証券の残高は33兆円と10.5%増えた。12年6月末以来の高水準となった。個人向け国債の25年の販売額は計5兆2803億円と前年から3割ほど増えた。リーマン・ショック前の07年以来、18年ぶりの高水準となった。
固定5年の個人向け国債を3000万円分購入した60歳の男性は「インフレ時代に銀行にお金を預けておくことに不安感があった」と話す。
より利回りの高い運用商品に切り替える個人も増えている。
京都信用金庫・個人金融本部長の田中憲一氏は「金利上昇の恩恵を受ける円建ての保険を選ぶ人が増えている」と話す。

日本の家計では金融資産の分散が進みつつあるが、米欧と比べるとなお現預金への偏りが大きい。
米国では家計金融資産の約5割を株式や投信が占め、現預金は1割程度にとどまる。欧州も株・投信、現預金がいずれも3割超だ。
一方、日本では現預金の比率が5割近くを占め、株式・投信は2割弱にすぎない。インフレが定着するなか、日本の家計には資産配分を見直す余地がある。
第一生命経済研究所の藤代宏一主席エコノミストは「インフレが進み株価が上昇する局面では、投資を始めているかどうかで家計の格差が広がりやすい」と指摘する。」
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